反乱のボヤージュ(野沢尚)

反乱のボヤージュ (集英社文庫)

反乱のボヤージュ (集英社文庫)

坂下薫平19歳。首都大学学生寮で個性溢れる面々と楽しい日々を過ごしていた。だが、寮の取り壊しをもくろむ大学側は、元刑事の舎監・名倉を送りこみ、厳しい統制を始める。時を同じくして起こった、寮内のストーカー事件や自殺未遂騒動。だが、一つ一つのトラブルを乗り越えながら結束を固めた寮生達は、遂に大学側との戦いに立ち上がる。

うーんと。紹介と個人的な内容の印象がだいぶ違います。特に最後の文章がちょいと舌っ足らずな印象がぬぐえない。どう足らないのかは実際に読んで確かめてくださいな。

全体に「GTO」とかのような路線なのかな。今までいた生徒という存在と、新たにやってきた舎監という存在とが、人間関係を通して変化していく、みたいな。それに学生運動の時代との対比だとかいろいろ組み合わせたもの、というのが特徴でしょうか。

個人的には、結末がもう少し長くてもよかったかと思います。途中で切られているような感覚に微妙な消化不良……。