タイガー&ドラゴン


 山崎虎児(長瀬智也)は横須賀出身の元ヤンキー。12のときに、父親が一家心中を図ったが、一人だけ奇跡的に生き残った。

 18でヤクザに拾われ、27まで他の世界を知らず、何の疑問も持たずに生きてきたが、組長(笑福亭鶴瓶)からの借金を抱えた落語家、林屋亭どん兵衛西田敏行)を追い込みをかけている最中、寄席でその噺を聞いた虎児は、たちまち落語の世界に魅了されてしまう。虎児はその足で、怯えるどん兵衛に弟子入りを志願する。どん兵衛が噺をひとつ教えてくれたら、授業料として10 万円ずつ払うから、それを借金返済にあてようと提案し、交渉は成立。だが、虎児は自分でも自覚している通り、物覚えが悪く、誰が見ても落語家の才能はない。

 意気消沈した虎児は、どん兵衛の次男、竜二(岡田准一)の元を訪れる。竜二は子供の頃から口が達者で、落語家としての将来を有望視されていたが、落語界のしきたりに嫌気がさして家を出た。そして父から金を引っ張り、裏原宿にデザイナーズショップを開いた。天性の話術と面倒見の良さで友達も多いが、いかんせんデザイナーとしての才能が全くない。

 竜二に連れられて、虎児は、女に振られて落ち込んでいる友達を訪ねる。キャバクラ嬢に惚れ込んだはいいが、肝心の女が行方をくらました、という。虎児と竜二は、その女が、それぞれ以前出会ったことのあるメグミ(伊東美咲)であることに気づく。メグミの行方を追ううちに、二人は面倒くさい事件に巻き込まれていく‥

ようやく見ました。ビデオ溜め過ぎですね。

落語の世界は「寄席芸人伝」とかいうマンガでちょっと読んだ程度の知識しかないのですが、ほとんど知らぬままに見たとしても、なかなかわかりやすかったように思いました。実際に話に使われたのは「三枚起請」という話だそうで、それを現代版にアレンジかつ、古典と重ねてくっていう感じだったでしょうか。最後までの流れはなんとなく読めてしまいましたが、落とし方はやっぱうまいなぁ、と思うわけです。

ところで、最後にやってましたけど、近いうちDVDとVHSで発売になるんですってね。一発ものにしては異例でしょうか。